RPA(ロボティックプロセスオートメーション)は、今まで人間だけが対応していた作業やより高度な作業を、ロボットがコンピューター内で実際に作業に当たる人間の行動をシミュレーションし、代行・自動化といった事を可能にする技術です。
RPAでは人間が行っていた作業の処理手順を事前に登録しておくことによって、人間が操作するのと遜色なく様々なシステムやシステムアプリケーションを操作し、作業を行うことができます。
あるプロセスの自動化を考える際には、既存システムの長期間に渡る変更であったり、これまでの業務フローの改善などがどうしても必要でした。
しかし、こういった変更や改善を行うことなく、もしくは大幅な変更や改善を行うことなく、既存業務を効率化できる事がRPAの最大の利点と言えるでしょう。
RPAは基本的に、あらかじめ設定しておいた作業工程を、あらかじめ設定された通りの順番で、あらかじめ設定された通りにしか実行することしかできません。
そのため、人間が行う作業のように、何らかの判断が必要であったり、作業手順が毎回異なったりするような作業や業務には適さないと言われています。
例えば街中の電気屋さんで、空調工事の受付を行い、その内容を指示書化するバックオフィス業務は下記になります。
①PC上に表示された管理名簿から、顧客の名前や電話番号、住所をコピーし、作業指示書に貼り付けることで転記を行う。
②PCで地図アプリケーションを動かし、事前にリスト化した顧客の住所で検索を行う。
③検索した地図を拡大して範囲を特定し、作業場所を画像に変換したら作業指示書に添付する。
④作業指示書のファイル名として、管理名簿の受付番号を設定し保存する。
このような一連の作業を、受け付けた件数の数だけ繰り返して処理しオートメーション化を行う事例は、RPAが得意とする分野です。
人材不足の解消や生産性の向上だけでなく、RPA化に伴うヒューマンエラーの防止やコスト削減などもRPAがもたらす恩恵です。