Webシステムとエッジコンピューティングの未来

ユーザーや、ユーザーが使用する端末の近くの事を『エッジ』と言います。

サーバを一括して処理する集中処理のシステムであるクラウドコンピューティングに対して、ネットワークに存在する端末機においてデータを処理し、サーバーを分散配置することによって通信の遅延を抑える技術の事をエッジコンピューティングと言います。

エッジコンピューティングには、様々なメリットがあります。

 

クラウドコンピューティングと比べると、データを集める端末機器から近い通信経路を使用し、端末機器から近いエリアでデータ処理を行うことで、サーバーへの負荷分散や一定時間内にネットワーク上で転送されるデータ量の混雑解消といった、トラフィックの最適化や分散処理を行うことができます。

クラウドサービスを利用する場合はその通信においてある程度のタイムラグが発生しますが、エッジコンピューティングは、端末機器から近い通信経路・端末機器から近いエリアのため、タイムラグによる遅延を最小限にとどめたデータ処理が可能となり、通信コストの大幅な削減が見込めます。

また昨今では、IoT(Internet of Things)の普及により、数多くのネットワーク端末がインターネットに接続されています。

その結果、データ情報がデジタル化され、色々な種類のデータ情報量が急激に増加しています。

このような膨大なデータ情報を、ネットワークを介してクラウドサービスへ転送するとデータ情報の転送に対して非常に大きなコストがかかるケースもあり、また膨大なデータを処理するためネットワークの遅延や通信障害なども発生する可能性があります。

そこで、クラウドコンピューティングではデータの収集と蓄積、そのデータの処理などを担当し、リアルタイムにおいてデータ情報処理が必要な場合は、エッジコンピューティングで処理するといった分業制を採用することで、臨沂黄変にリソースの配分を行うことができ、通信の遅延が極めて少ないリアルタイムでのデータ処理が可能となります。

 

実際に、千葉県でもエッジコンピューティングの活用事例があります。

2019年11月27日に、千葉市動物公園とDynabook株式会社の協力のもと、千葉市若葉区の千葉市立 源(みなもと)小学校4年生の「総合的な学習の時間」において、ICT(Information and Communications Technology)機器を利用した遠隔授業の実証実験が行われています。

実際にDynabook社が提供した、エッジコンピューティングに対応したデバイスを飼育員が装着し、一般のお客さんは立ち入り禁止であるエリアから、インターネットを経由して、様々な動物の生態を映像と音声で教室に設置されたTVモニターに配信しました。

小学生達はリアルタイムな映像を観ながら動物園の飼育員に質問するという、インタラクティブなスタイルの授業となったようです。

※参考リンク 千葉市動物公園が源小学校で、 Dynabook社『インテリジェントビューア』を用いた遠隔授業の実証実験を実施

また、今年のJapan IT Week 秋では2020年10月28日~30日の間、千葉県千葉市美浜区にある幕張メッセにおいてエッジコンピューティングのIT展示会が行われます。

※参考リンク 組込み/エッジ コンピューティング 展【秋】

このような広がりを見せる、エッジコンピューティング。

様々な『モノ』がネットワークへ繋がっていき、クラウドコンピューティングとエッジコンピューティングで臨機応変に分散処理を行うwebシステムが、今後主流となっていくと考えられます。

※千葉県八千代市に本社を置くサンファームネットは、スリランカにおいて優秀な開発チームを持ち、システム開発(ソフトウェア開発)、ネットワーク構築、販売・商品・顧客管理、ホームページ作成、データエントリーシステム、各種システム導入支援など、お客様にとって最適なITを用いた解決策をご提案することができます。