GIGAスクール構想と千葉市の取り組み

現在、世界中の仕事の中で全くPCを使用しないという仕事はどのくらいあるのでしょうか?

職場には様々なICT機器が設置され、それらを用いて効率的に業務を行っています。また、昨今では新型コロナウイルスの影響で国はテレワークを推進していますので、そういった意味でもPCは仕事にあたる際の必需品とも言えます。

今の子どもたちが社会人になる頃にはより多くのICT機器が世の中に出ている可能性があり、これから新しく生まれるIT技術を活用した、新しい職業も存在しているかもしれません。

これだけPCが必須な社会になっているにもかかわらず、日本の小中学校・高校では、児童生徒数の平均5.4人が、1台の教育用コンピュータを使用している、ということが現状のようです。

この状況を打破するために、政府が打ち出した政策が『GIGAスクール構想』です。

 

GIGAスクール構想とは、小中学校に通い義務教育を受ける児童生徒のために、1人に1台の学習用PCと高速ネットワーク環境などを整備する計画の事です。

子どもたちひとりひとりの個性に合わせた教育の実現と、教員の働き方改革につなげることが主な狙いとなります。

その実現に向けては、様々な環境整備が必要になります。

 

①セキュリティ対策

学校内においてPCを活用する際は、教職員、児童生徒が日常的に情報システムにアクセスする機会があります。そのため、セキュリティをしっかりしておかないと情報漏洩につながってしまう可能性が高まります。政府は、教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインの改定を重ねており、このガイドラインを踏まえることで、より安全かつ効率的にICT環境整備を行えるとしています。

②学習者用端末、通信ネットワークの整備事業

政府は、学校内で使用する端末を選ぶ際のポイント、例えば具体的な画面のサイズまでも例示された『標準仕様書』を公開しています。

また、教職員や生徒に配布された1台の端末を、ストレスなく活用するためには高速で大容量な通信ネットワークを整備することが必要となります。

昨今の新型コロナウイルスの影響を踏まえて、今後もリモート授業や事前に録画を行った動画での授業も増加すると考えられています。

そのような授業を受けられる環境の整備には、高速なネットワークが必要になるため、全校生徒がいっぺんに視聴・通信しても問題とならない環境の整備が必要となります。

③クラウド・ICTの活用

GIGAスクール構想では、生徒が使用する学習ツールと、教職員が使用する校務のツールのクラウド化を推進しています。

クラウド化を行うことで、生徒や教職員の端末の紛失や、大規模災害時の備えにもなります。

学習用の問題集や、学習支援ツールやだけでなく、ワードやエクセルといった文書作成ソフトや表計算ソフトなどもクラウド保存することで管理が容易になります。

教職員にとっては出欠管理や授業・成績管理など、実際の校務の負担軽減が見込むことができ、働き方改革の実現にもつながると考えられています。

また、新学習指導要領の実施に伴い、小学校でプログラミング教育の必修化や動画の活用などICTの活用が求められます。

 

 

千葉県でも、各市区町村でGIGAスクール構想実現にむけての案内が掲示されています。

千葉市では、生徒1人1台端末は令和の学びの『スタンダード』であるとして、生徒一人一人の教育的ニーズに対応し、児童生徒・教師の能力を最大限に引き出すことを目的としてタブレットPCを整備することを明示しています。

(参考:千葉市におけるGIGAスクール構想の実現に向けて

 このような学校でのICT活用については、導入後の効果や使い勝手の確認も含めて、継続的に改善を続けていくことが大切だと考えられます。

 子どもたちの新しい学びの環境を作るため、今後も更なる注目を集めることになるでしょう。

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