デジタルツインを用いることによって、現実世界に存在する商品や製品のモニタリング・シミュレーションを仮想世界で行うことができます。
仮装空間で行ったシミュレーションの結果を用いて、現実世界に存在する商品や製品の未来の故障時期や製品変化を予測することができます。
2018年6~7月に開催された『2018 FIFAワールドカップロシア大会(サッカー)』では、実は”初めてのデジタル化されたワールドカップ”と呼ばれていました。
様々なデジタル技術が導入され、ゴール判定に用いられる電子補助システムの総称である『ゴールラインテクノロジー』や『VAR(ビデオアシスタントレフェリー)』などは、日常でも耳にする機会が増えたかと思います。
その2018年のロシアワールドカップの中で、デジタルツインを分かりやすく示した技術としては電子パフォーマンス&トラッキングシステム (Electronic Performance and Tracking Systems:EPTS)がありました。
電子パフォーマンス&トラッキングシステムは、FIFAが2018年のワールドカップに出場した全チームに提供を行ったシステムになります。
選手がボールを所持している、いないにかかわらず選手の動作記録し、データ分析をできるようにしたシステムです。
リアルタイムでデータを取り込み、データの”見える化”を行えるようにしました。
ワールドカップの大会中では、薄型電子端末をチームの監督と、試合全体を見ることが出来る場所にいるデータの分析担当者が所持し、采配の指標や意見などを送り合ったという事です。
カメラから選手の位置情報を特定し、小型のデバイスを選手が取り付けることで、そのデバイスから選手の心拍数や疲労度の情報を取得することもでき、そのデータを用いることで選手交代などの采配を監督が振るうことができるのです。