GIGAスクール構想とは、小中学校に通い義務教育を受ける児童生徒のために、1人に1台の学習用PCと高速ネットワーク環境などを整備する計画の事です。
子どもたちひとりひとりの個性に合わせた教育の実現と、教員の働き方改革につなげることが主な狙いとなります。
その実現に向けては、様々な環境整備が必要になります。
①セキュリティ対策
学校内においてPCを活用する際は、教職員、児童生徒が日常的に情報システムにアクセスする機会があります。そのため、セキュリティをしっかりしておかないと情報漏洩につながってしまう可能性が高まります。政府は、教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインの改定を重ねており、このガイドラインを踏まえることで、より安全かつ効率的にICT環境整備を行えるとしています。
②学習者用端末、通信ネットワークの整備事業
政府は、学校内で使用する端末を選ぶ際のポイント、例えば具体的な画面のサイズまでも例示された『標準仕様書』を公開しています。
また、教職員や生徒に配布された1台の端末を、ストレスなく活用するためには高速で大容量な通信ネットワークを整備することが必要となります。
昨今の新型コロナウイルスの影響を踏まえて、今後もリモート授業や事前に録画を行った動画での授業も増加すると考えられています。
そのような授業を受けられる環境の整備には、高速なネットワークが必要になるため、全校生徒がいっぺんに視聴・通信しても問題とならない環境の整備が必要となります。
③クラウド・ICTの活用
GIGAスクール構想では、生徒が使用する学習ツールと、教職員が使用する校務のツールのクラウド化を推進しています。
クラウド化を行うことで、生徒や教職員の端末の紛失や、大規模災害時の備えにもなります。
学習用の問題集や、学習支援ツールやだけでなく、ワードやエクセルといった文書作成ソフトや表計算ソフトなどもクラウド保存することで管理が容易になります。
教職員にとっては出欠管理や授業・成績管理など、実際の校務の負担軽減が見込むことができ、働き方改革の実現にもつながると考えられています。
また、新学習指導要領の実施に伴い、小学校でプログラミング教育の必修化や動画の活用などICTの活用が求められます。